2019年12月07日

商品にならなかった荒ぐりで・・・。

荒ぐりの乾燥材を保管している倉庫を整理しています。

先人達の残された「荒ぐり」(乾燥木材)が工房に集まってくるのですが・・・。
「いつか、そのうち作るだろう?」と、残されていた木材です。
僕の所に来ても、やっぱり「いつか、そのうち作ろうかな??」って感じで、ずっと残っていました。
すぐに仕上げたいと思う物以外は、使えない物も多い為・・・思い切って「薪」にしています。


工房では・・・。
木工轆轤に作品を取り付ける保持具の「ハメ木」を作っています。

工房の木工轆轤は、「カップ」が付いているだけで、そのままでは木材が取り付け出来ません。
そこで、「ツメ」と呼ばれる釘の刺さった木材を取り付けて、木材を打ち付けて取り付けます。
片面を挽いたら、「ハメ」と呼ばれる木材を取り付けて、そこに作品を押し当てて取り付けます。

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その、「ハメ」を挽いています。


先人達の「荒ぐり」が「使えない!?」って部分は、この木工轆轤の使用方法です。
多くの方が、真空ポンプでピタッと吸い付く「真空吸着式の木工轆轤」や・・・。
「旋盤チャック」方式の、自在につかんで保持が出来る木工轆轤を使用されている為です。
その為・・・。
「ツメ」を打ち付ける「へそ」の加工がありません。
「ハメ」だけでも、出来ないこともありませんが・・・。
巨大なハメが何個も必要になり、それを作る木材がありません。
僕の方が、旧式?ですから!?
posted by しんたく at 00:44| 日記

2019年12月06日

雪になりました。

冷たい雨が雪に変わり・・・。

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工房周辺は、雪が降りました。
少しづつ、冬の季節が近づいてきています。


工房では・・・。
山で、原木の「トチの木」の捜索中です。
伐採されたトチの木に出会うこともありますが・・・。
まだ、工房まで搬入された原木はありません。

工房の周辺は、山々に囲まれて・・・木なんて、いくらでもあります。
それなのに・・・。
「木が無いので、木工品が作れません!?」と、言っている作者。
このままでは・・・工房が維持出来ません。

じっと耐え忍んでいても、何も変わりそうにないので・・・。
「林業」からの「木造建築」や「木工製品」への地元材の活用について、何らかの形で動いてみようと考えています。
posted by しんたく at 09:34| 日記

2019年12月03日

少しづつ、大きな木地を挽いています。

工房周辺は、雪になりそうな寒さです。
今のところ、初雪はまだです。

工房では・・・。

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倉庫から、荒ぐりを出してきては、木地を挽いて仕上げています。
お盆や、こね鉢を・・・。
約30センチを基準に、そこから3センチ刻みで、サイズを大きくしていきます。

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これで、約36センチです。

このまま様子をみながら、約60センチ位まで仕上げてみたいのですが・・・。
以前の木工轆轤よりパワー不足で、どこまで大きく出来るのか?
少しづつ、大きな物に挑戦!?しています。
posted by しんたく at 15:46| 日記

2019年11月29日

新作を追加しました。

奥安芸の漆館に、新作を追加しました。

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 【 こね鉢(サクラ)】
・木の種類  サクラ
・塗装の種類 蜜蝋
・サイズと価格 径295×高87  ¥12000+(税)

地元の山桜で作った「こね鉢」です。
ほんのりピンク色で、ちょっぴり高級感?があります。
サラダボールなどにも使用できるように、全体に蜜蝋塗装をしています。


ここで、「塗装」のお話です。
基本的に挽物木地師さん達は、刃物の切れ味にこだわります。
いかに木の表面をきれいに削るか?が、腕の見せ所の一つです。
その為、なにも塗装をしないで、「白木」(無塗装)の木工品を作ります。
 
 しかし・・・。
白木製品は、デパートなどの売り場で、エアコンの風にあたり続けると・・・。
「歪みやひび割れ」が発生する事があります。
また、直射日光でも・・・。
「変色や歪み」が発生してしまいます。

 そして・・・。
1番問題なのが、購入されたお客様からの苦情です。
「歪んだ」「ひびが入った」「色が変わった」「カビが生えた!?」など・・・。
こうした事に対応する為に、「ウレタン塗装」の木工品が増えました。

先代の師匠も、最初は「無塗装」の白木製品でしたが・・・。
内側だけ白木で、表面をウレタン塗装にする事になりました。
 しかし・・・。
僕は、ずっと「塗装の匂い」が気になっていました。


先代の師匠の亡き後・・・。
生産が途絶えた「すし鉢」を少しずつですが、制作してみましたが・・・。
どうしても「塗装」が気になりました。
師匠の物よりも、安全基準と価格が高い?塗装も試してみましたが・・・。
やはり、塗装の作業中には体調を崩してしまいました。

 そこで・・・。
化学塗料の使用を一切やめて・・・。
国産の「蜜蝋」「エゴマ油」を使用してみる事にしました。
なるべく白木に近くて、取り扱いもある程度簡単に!?
お客様の声を聴きながら、何が良いのか?検討してみる事にしました。

シックハウス症候群や化学物質過敏症などの症状で困っておられる方にでも、安心して使用して頂ける木工製品にしたいと考えます。
posted by しんたく at 15:43| 日記

2019年11月27日

奥安芸の漆館へ新作を追加しました。

2005年に工房を立ち上げて・・・。
「地元の漆と木を使用して、地元の技術で漆器を作る!」
そんな思いで始めた漆器作りも・・・。
「トチ」の木が入手出来なくなり、平成の終わりと共に・・・。
漆器作りも、終わってしまいました。


さて、新作の紹介です。

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 【 トチの盆 】
・木地の種類 トチ
・塗装の種類 蜜蝋
・サイズと価格 径370×高42  ¥12000+税

トチの木の、シンプルなお盆です。
トチの木としては、あまり上質の物ではありませんけど・・・。


話が、少し変わりますが・・・。
先日、ご来店のお客様から、「価格の設定が低すぎなんじゃないの?」と、言われました。
・・・はい、正解です!

先代の師匠の作業工賃が「1寸、¥1000」を基準にされていました。
その作業工賃が、そのまま価格設定になっていますので、「木材の価格」が含まれていません。
その部分のお話です。

戸河内挽物のような木工製品の制作は、林業と共に行われていました。
山から伐り出される原木は、「大きな物は、大きく」製材されて、「大きな端材」が生まれました。
その、「いらない部分」を有効に利用する形で、木工品が盛んに制作されました。
 しかし・・・。
価格の安い輸入木材に負けて、国産材の価格は低下し、「山から伐り出しても、お金にならない」状態になってしまいました。

そして、現在・・・。
地元での木材の利用は・・・。
「粉砕して、ペレットやチップへ加工」
「小材に製材して、接着剤で建材への加工」
に、変わってしまいました。

ここで、問題なのが「山にお金が落ちない」部分です。
修正加工された建材は、無垢材より高価格になる場合もありますが、その内訳は「加工と輸送の代金」です。
それでは原木の価格が低い為・・・山にお金が落ちません。
 この流れが、どこかで変わり・・・。
「大きな原木は、大きく製材して、大きな無垢材として建築現場で使用される」
 そんな流れが大きくなれば・・・。
原木の単価が上がり、山にお金が落ちて、林業が成り立つと試算しています。
 そうなると・・・。
林業と共存している木工品も、復活出来ると考えます。
 ・・・。
しかし、現実は厳しいです。

そんな事を考えつつ・・・。
古い荒ぐりの木材を叩き割って、薪にしながら、倉庫の整理を始めています。
木材を庭で焚火にすると、「野焼き」と言われるので・・・。
薪ストーブで、暖を取っています。
薪ストーブだと、「エコ」ですから!?
posted by しんたく at 12:54| 日記